2016年4月19日火曜日

動員という考え方について

普通演劇における総動員とは
リピーターも招待もひっくるめて、総動員○○名
と、します。

ピヨピヨレボリューションには舞台監督として毎日いま劇場におりますが、
ピヨレボの動員数がゲスト目当てもいるし、リピーターも多いし、
劇団の力とは言えないのでは?
というつぶやきをみて、
本当の劇団の力とはなんだろう?
と思いました。

私からしたら、ゲストを呼べることもリピートしたいと思えることも
全部ひっくるめて劇団力と思っております。

例えばスポンサーいて、大々的に広告うって
それで動員増えたのは劇団力でしょうか?
きっとイエスですね。
スポンサーとれたのも劇団の力。

例えば人気アイドルを起用して、そのファンがたくさん来るから
動員が増えた、これは劇団力でしょうか?
微妙な反応が多そうですね、しかしイエスだと思います。
アイドルを起用できたのもそれは劇団がつながりやお金があったからでしょう。

私が前にいた劇団柿喰う客では1000人を初めて超えた時
やはりロングランでした。
リピーターもスペシャルなステージもたくさんありました。
劇団で色々工夫してたくさんのお客様に観ていただけるよう考えた結果です。
2000人超えたあたりで制作会社が入りました。


ピヨレボはバックになにがついている劇団でもありません。
右手が浅井企画に所属してはおりますが、
ピヨレボの公演に事務所は関わっていないし
(もちろんキャイ~ンさんが来てくれるのは同じ事務所ということは大きいけど、右手が一緒に番組やラジオをやる中で得た信頼とあとは実際に直談判して頭を下げたから来てもらえるという背景があります。ので、事務所のゴリ押などではありません。)
本当にメンバーだけで企画から運営を取り仕切っております。

さて、こうなってくると劇団力ってなんでしょう?
ゲストも客演も呼ばず、何の力にも頼らないで公演をすることでしょうか?
いや、そんなことは不可能です。(現体制では照明などの技術者がメンバーにいないため)
自分たちの世界を表現するために技術スタッフもキャストだってもう少し人数欲しいし
自分たちが出ちゃうから受付にだって人がいなかったら公演として成立はしない。

無論今回の公演もし2000人動員できたとしても
2000人のファンがいる
なんて誰も思っておりません。
リピーターが多いことで動員が増えていることも、重々承知しているでしょう。
数という分かりやすい指針でそれだけの人が観てくれた公演であるということがメンバーのモチベーションになるし、今後例えばスポンサー獲得に向けても数は大事です。
そしてリピーターが多いというのはコア顧客が多いということ。
それは実は新規顧客が多いことよりもずっと劇団が大きくなるうえで重要なことです。
実際新規がリピートする姿も見える。
リピーターをないがしろにし、新規をいかに集めるかばかりに目をいかせると軒並みうまくいきません。

小劇場なんて1000人動員できずに終わっていく劇団がほとんどです。
1000人超えても2000人の壁があり、1500人くらいで10年以上彷徨う劇団がだいたい中堅と呼ばれます。

なので結成1年にして2000人に手が届く場所に来れたピヨピヨレボリューションは本当にすごいと思うし、次、またその次と小劇場界の常識を破っていく存在であってほしいと思っております。
そもそもミュージカルを小劇場でやってる人があまりいない。

勝負は次の公演だ。
メンバーはクレバーな子が多いので皆心得ているはず。
ピヨピヨレボリューションは立派に劇団力があると私は思います。

そういえば柿喰う客も、初期の頃
出演人数が多いから動員が多いだけだ
って言われたのに腹を立て4人芝居をして
それで1000人いったんだった。
そのときはひどく爽快でした。

残り10日。
心躍るステージです。是非。
http://www.gliese.xyz